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  簡易ガス生産動態統計というのがあり、毎月事業者が必要事項を記入し、経産当局に提出している。そのやり方であるが、事業法では4枚の提出用紙にカーボン紙を入れてボールペンで書き込むことになっている。大手事業者では団地の数が多いため女子社員が2〜3日かかりで書き込むことになる。
  統計課長も兼務していた関係から、電子化してはどうかとの要望を出すと、まず経産当局の電算課が今のフォームじゃ吸い上げ難いからフォームを変更してほしいとなる。ところがフォームを変更するには統計関係は総務省統計局の管轄であるので、総務省との折衝となる。ご存じのように役所は縦割り社会、省同士の話し合いはトップ同士で話せば早いかもしれないが、こんな小案件は担当同士の話し合いとなるとなかなか進まない。そのうち課長から「オメ―さん何やってんだ。もっと重要な案件があるだろ。そんな仕事は後回しにしろ!」でおしまいとなる。13年余在籍したが、未だに変更されていないと思う。そこで、エクセルでプログラムを作り、これにより生産動態を打ち出し、経産局に認めてもらっている。(指導要綱等で運用しているが、本来は事業法改正が必要である)。
  とは言ってもフォームが変わったわけではないので、統計を作るのに約5万件の数値を拾い上げねばならず、協会が女子社員一人雇って5万件の数値を毎月パソコンに打ち込んでいる。20日程度で統計を作り、当局に提出、経産省監修で簡易ガス生産動態統計として出版している。(協会は下請け作業をしている)。この統計の仕事も末端から電子化すれば今より随分と省力化できると思うが、役所は縦割り社会、これを治さない限り実現不可能である。各省庁、県、市、町、村にはこれと似たような案件がゴマンとあるのではないかと思われる。議員さんらが公務員改革云々と叫ばれているが、縦割りの弊害をなくし、風通しを良くするだけで随分と省力化できるのではないかと思っている。さらに、減点主義の人事評価も見直されれば・・と思うが、私の生きている間に実現することは無理だとも思っている。これらのことが私の仕事の血となり肉となる多くの経験をさせてくれたことになった。

  日本は役人天国と言われて久しい。ノーパンしゃぶしゃぶの頃が最高で、つけ回しは当たり前、タクシー券、ビール券も・・、綱紀粛正で表面上はおとなしくなったが、実質はあまり変わらないのではと思う。一時期総会のカンパイをウーロン茶でということもあったが、懇親会のビールまでは良いことになった。レストラン等での食事はだめ、ホテル等の会議室での箱弁はたとえ3000円でもOKとなった。又、500円支払って堂々と飯を食う地方局もある。が、重要な案件がある場合はかくれ宿で秘密裏にやっている。
  地方に行くほどゆるふんで○○支局などは昔のまんま、△△局では中州に公益事業部長用のボトルがあり、誰が就任しても適用される。

  次に、役所の文章・答申等でよく出てくるものを少し紹介すると
  
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