第20回目を迎える「ゆうゆうクラブハイキング」は、5月20日に「新緑の吾妻渓谷を歩こう」として、総勢18名が参加して実施しました。
吾妻渓谷は、ダム建設中止で話題となっている「八ツ場(やんば)」の真っただ中にあり、工事現場の見学と、ダム湖に水没する部落の区長さんの話を聞くという、社会勉強を兼ねたハイキングを企画しました。
当日の天気は、終日雨模様の最悪な予報でしたが、バスが目的地に近付くにつれ雨は止み薄日さえ差してくるという、信じ難い新緑日和に恵まれました。
バスに揺られること3時間弱で「関東の耶馬渓」と呼ばれる吾妻渓谷入り口に到着、軽く体をほぐした後、むせかえる新緑の中、足下には清流が流れる渓谷を覗き見、頭上からは流れ落ちる滝の飛沫を浴びながらの約30分、急な登り階段を登りきった「見晴らし台」で昼食休憩をとり、ハイキングの中間点となる鹿飛び橋までは楽な下り坂です。
折り返し後は、舗装された渓谷の対岸を出発場所まで戻る、全行程約2Kmの昼食を含め2時間30分のちょっとだけきつい山道ハイキングでした。
また、バスから眺める八ツ場ダムの工事は大規模で、空中高くに長大橋が3本も架かっていて、メンバーはダムが中止になればどのように利用されるのかしきりに心配するやら、にわかコメンテーターとなって賑やかなこと。
さて、ゆうゆうクラブハイキングの恒例行事はなんと言っても温泉巡りです。今回はダムができれば水没する川原湯温泉で、美人の湯としても有名な共同浴場「王湯」で疲れた足腰をもみほぐした後は楽しい懇親会です。懇親会では、河原湯温泉の区長さんから、2代、3代にわたりダム賛成・反対に翻弄された苦労話と、ダム建設が中止になった水没予定地区の部落再生とこれからの生活に大きな不安があるという生々しい話を聞きました。
最後に、外湯まで足を伸ばした若干名が妙齢の女性との混浴に遭遇したそうで、帰りのバスを大いに盛り上げながら、雨予報などすっかり忘れて無事帰路につきました。
(二宮義博)