会社のアト、10年余り大学にいて定年になり、10年以上になる。
健康であるつもりでいるが、最近は心身の老化が進んでいることを感じさせられることが多い。年齢からいえば止むを得ないかも知れない。
老化は、身体のほうでは体力や根気の低下、心のほうではボケであろうが、私の場合に、何がしか老化防止になっていると思われることをあげて、近況報告とさせて頂きたいと思う。
〇 身体の老化防止
食事と健康食品と運動の三つがある。
食事には多少注意していることが幾つかあるが、その一つは夕食の量を半分にしていることで、体重は全く増えない。晩酌なしで、差し支えないときは昼酒である。
健康食品は家内が、あるサークルに入っていて、その試験台になっているが、効果を大いに実感している。
運動といっても、もっとも単純な歩くことで、それを10年近く続けている。
現役時代に比べ運動不足になりやすいが、老化防止には運動が欠かせない。単純な歩くことを始めた。自分1人で歩くことと、歩く会に参加して歩くこと、の二つがある。これらの歩くことについて少し述べたい。
- 1人で歩くほうは、旅行出版社から東京都内のコースを案内した本がいろいろあるので、それを勉強しながら歩くことにしてきた。東京の歴史と地理に詳しくなった。
海外旅行でツアーなどに参加する場合には、旅行案内を読んで現地の勉強をして行かれる人が多いと思うが、それと同じことである。コースの歴史や地理を調べておくことで、歩くことを楽しむことができる。
- 歩く会に参加するほうは、捜せば歩く会は沢山あるようであるが、私の場合はポピュラーなJRの会「駅らのハイキング」が主で、真夏を除けば、ほぼ毎週の土曜の午前にあって、東京または周辺、10km前後、2時間程度である。
このほか、営団地下鉄の会「メトロ・ウオ―キング」、品川区の「イキイキウオ―キング」に参加している。
コスモの関係で幸手「
ゆうゆうくらぶ」、東京「
歩く会」には極力参加したいと思っているが、ウイークデイのため残念であるが参加できないことが多い。歩いていることが、身体の老化防止、体力維持になっている。何かの用事などの際も歩くことは苦にならなくなった。
〇 心の老化防止 ボケ防止
ボケ防止には、石油関係の調査・委員会への参加と、市民講座の講師の二つがる。これらは、何れも、いきさつじょう、そのようなことを引受けることになってしまったものである。
- 石油関係の調査・委員会は、大学にいるとき、石連(石油連盟)の事務局からの話で、石油のJIS規格の制改定の委員会の中立委員を引受け、委員長をつとめて現在に到っている。最近は開かれる頻度が少なくなって、開店休業に近い。
このことが、きっかけになって、石連の推薦などで、経産省(おもにエネ庁)の調査・委員会(経産省の直接か、石油産業活性化センターなどを経由したもの)に時折り中立委員として参加している。
今年は、春から経産省直接で、バイオ燃料をガソリンへ混合利用するワーキングの座長をつとめて、月2回、霞ヶ関に通っている。10月の会合(毎回オープン、マスコミの傍聴など)にはテレビ東京の取材があり、11月末に火曜、夜10時の番組「ガイアの夜明け」で放映する予定の由。11月末は、温暖化防止の年1回の締約国会議が今年はカナダであるが、そのときにあわせて、放映するらしい。
- 市民講座の講師のほうは、東京の地方自治体(区と市)の多くで行っている市民講座で、今年は春から夏にかけて4回、秋に4回、B区、I区、M市であった。来春はM区で4回の予定が入っている。
市民講座は1年を2〜3回に分けて、週1回、参加は50人程度、ウイークデイのため女性が7割、男性3割はお年寄り。
講座は、教養系と趣味系に分けられ、教養系では文学、歴史、美術などが人気があるそうで、自然科学関係は敬遠されるようであるが、主催者のなかには、年に少しは環境関係なども加えたいという希望もあって、その様なテーマの時に私に依頼がくる。社会奉仕とボケ防止と考えてなるべく受けることにしている。
この件は、市民講座の企画と斡旋を仕事にしているY氏が、地方自治体の担当者の相談にのって、回っているが、たまたま、ある勉強会の関係で、Y氏にスカウトされたもの。Y氏は多くの講師とテーマのリスト抱えているが、私のテーマのメニューで変わったものに、人口問題(少子高齢化など)や食料問題(日本の自給率低下など)がある。
かつて、K出版社から環境問題を中心に人口問題、食料問題を加えた文庫本を出したことがあるが、Y氏がそれを知っていてメニューに加えさせられたもの。
少子化や食料の問題は、日本とEUの戦後の経過を比較調査すると興味深いので、適当に楽しんでいる。何しろ「おばさん」を相手に話すので、テーマは面白いものがいいようだ。
こんなことで、調査・委員会の委員や市民講座の講師をつとめていることが、新しい知識や情報の勉強になっていて、それが、何がしか、ボケ防止になっていると思っている。
趣味でも、何でもよいが、新しいことに興味をもったり、挑戦することが、若さを失わない第一の秘訣であろう。
2005年10月